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E獣医療ミス(バロン君)(第一審)
E獣医療ミス(バロン君)(第一審)
 
<動物医療ミス>
去勢したはずの愛犬 こう丸がんで死ぬ 
 
ミス? 飼い主、獣医を提訴
 
 
 「去勢手術をしたはずなのに、なぜこう丸がんになったのか」。東京都内の男性が、愛犬の死をめぐり、動物病院を相手に慰謝料など約600万円を求める裁判を起こした。訴訟は、3年前の手術が適切に行われていたかが争点。医療不信やペットブームで、飼い主と獣医とのトラブルも増えており、こうした裁判は今後も増えそうだ。【宍戸護】
 
 「病院はこう丸を摘出したとうそをついている」。東京都新宿区の会社社長、関口忠志さん(61)は愛犬「バロン(男爵)」の「遺影」を前に語る。
 
 96年9月、都内のペット店で、生後2カ月のラブラドールレトリバーを32万円で買った。00年1月、近くの動物病院で去勢手術を受けた。
 
 ところが、異変が起きたのは昨年末だった。足の傷が治らなくなり、この病院で錠剤をもらったが、その後鼻血の症状も出たため、今年3月、血液検査したところ、「極度の貧血」と診断され、東京大学付属家畜病院(文京区)に転院した。
 
 家畜病院では、レントゲン写真で腹近くに白い塊があるのが分かり、血液中の白血球や血小板がほとんどない状態だった。緊急手術後、「体内にとどまっていたこう丸ががんになっていた。その影響による骨髄の異常で、白血球などが作られなくなり、傷も治りにくくなった」と説明された。バロンは約2週間後の4月4日、6歳8カ月で息を引き取った。
 
 東京地裁に7月に提訴した関口さんは「バロンは家族の一員だった。動物の命を軽く見る獣医の姿勢を問いたい」。一方、獣医は「こう丸は摘出した。それ以外に体内にあったものががんになったのかもしれない」と反論する。第1回口頭弁論は28日に開かれる。
 
 財団法人「日本動物愛護協会」(港区)によると、獣医とのトラブル相談は、02年度に80件で、前年度から3割増えているという。
 
 
出典 (毎日新聞 2003年8月17日)
(この記事・写真は、毎日新聞社の許諾を得て転載しています。)
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