獣医療の基本理念は人医療のそれと同様に、高い倫理性と使命感を持って医療に取り組むことが求められています。
医療行為は肉体に侵襲を加えることが法律で許される特殊な業務ですが、その前提条件として患者とその家族(獣医療では飼い主)の同意が必要となります。不同意で強行される行為は正当性に欠き、医療行為を逸脱しています。
また同意を得られた医療行為であっても医療過誤が発生した場合は責任を問われます。
獣医療過誤では獣医師に刑事責任(業務上過失致死傷)は発生しませんが、民事責任と行政的責任は発生します。医療訴訟になった場合は、訴訟の争点や裁判審議内容も人医療と同様に医学的観点にたって進行されると予想されます。
したがって今後の獣医療を考えるにあたり、現在までの医療裁判事例(人、動物)を参考にすることは有意義と考えます。
【ただし、人と動物とでは法的根拠が異なるため、法的論旨も当然異なることはあります。
当ページでは人の判決文も引用していますが、そのことをもって獣医療と同等に適応されるとはいえません。
あくまでも医療過誤が法的にどのように解釈されているかを知るための指標として引用しています。あらかじめご了承ください。】